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不良対策

 不良が発生したら、再発防止対策を検討する。当たり前のように聞こえる。
しかし「不良が発生したら再発防止対策を検討する」この様な姿勢だから不良がなくならない、と私は考えている。

例えば、家庭では散らかったり汚れたりすると整頓や掃除をする。しかし工場の5Sは散らかる前に整頓し、汚れる前に清掃をする。だから散らからないし、汚れないのだ。

不良も同様だ、不良が発生してから対策をするのでは遅い。不良が発生する前に対策をすれば、不良は発生しない。

詭弁の様に聞こえるかもしれない。しかし市場回収をしなければならない不良、従業員・工場設備の安全に関わる事故が発生すれば、企業の存続に即影響する。

不良が発生する前に行う対策を「未然防止対策」という。
他社事例、他業種・他業界事例を自社に適用し、同様な問題が発生しない様に対策を検討する。こういう活動が不良が発生する前の不良対策活動だ。

例えば、アルミ製品の加工工場で粉塵爆発が起きたら、製粉工場、木工工場等も対策を検討し、未然に対策を実施しておくという具合だ。

毎週水曜日配信の「失敗から学ぶ」のコラムはそういう趣旨で書いている。
先週のアエロフロート機着陸失敗事故では、操縦室内のリーダシップについて考えたが、どの様な組織・チームでも同じことが起きうるだろう。

つい先日発生した伊丹空港での保安検査ミスによる大混乱も、製造業にとって参考事例になるはずだ。


このコラムは、2019年9月30日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第882号号に掲載した記事です。

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