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言葉の定義

 中国企業で不良低減の指導をしている。製造各部門、技術、品質、購買リーダに集まってもらい、各部門の困っている事を列挙してもらった。

以前別の中国企業でも同じミーティングをした事がある。この時はテーマが大量に出て、収集がつかなくなった(笑)
今回はあらかじめ各部門に問題点を3つ考えてもらった。それでも4、5個問題点を出して来る部門がある。今までこのような機会がなかったのだろう。毎回このミーティングは熱くなる(笑)

今回の改善活動は塗装部門の課題となった。各部門のリーダが一緒に改善活動に取り組む。もちろん購買部門のリーダには塗装不良はあまり関連がない。
参加してもらうのは、各部門のリーダに改善手法を理解してもらい、同様な活動を自部門で展開してもらうためだ。

塗装部門で発生する『飛辺』『毛刺』不良の改善が課題となった。
塗装不良が発生すると、手直し作業をしなければならない。手直し作業にはベテランが投入される。そのため通常作業は新人やパートなど未熟練作業者が従事する。そしてまた不良が発生すると言う悪循環となっている。

まずは作業現場で行き、不良が発生する「点」を観察する。

この観察により『打磨』と言う作業がポイントだと分かった。この『打磨』と言う作業は、ナイロンたわしで塗装面をこする作業だ。
しかしこの作業は二つの役割を持っており、方法も少し変わる。一つは、マスキングテープを密着させるのが目的。もう一つは、重ね塗りをする塗装面を荒らして塗料のつきを良くするのが目的。

従って『打磨』作業は、目的によって作業対象となる部位、達成すべき状態が異なる。まずは、目的の違う作業に別の名前を付けるべきと感じた。
もちろん作業指示書には、二つの作業の目的も方法も書いてある。その作業が同じ名前だと言うだけだ。それだけの事で問題視する事はなかろう、と思う方もあるだろう。
しかし言葉の定義をおろそかにすべきではないと考えている。
人の思考は言葉で決まる。そして思考が行動を決める。
そのように考えると、目的の違う作業には違う名前を付けた方が良いだろう。


このコラムは、2016年7月11日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第484号に掲載した記事に加筆しました。

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