人口が減少すれば、消費が減少する。
だから売り上げが減る。業績が上がらないのはやむを得ない。
しかし本当にそうだろうか?
GDPの60%を占める家計最終消費支出は、2009年3Qと比較して2018年3Qは5.8%増加している。
業界・業種によって条件が異なるのは確かだろうが、マクロに見れば国内市場は成長している。
以前ご紹介したJR東日本の冨田会長は「人口が減っても交流人口は増える」と言っておられる。
つまり人口が少なくなっても交流人口(鉄道を利用する人)を増やせば良い。そのために廃線候補の路線に観光列車を走らせる。駅ナカに商業施設を作れば、鉄道運賃以外の収益が上がる。
私たちはネガティブな状況に出会った時にため息をついてしまう。ため息をつけば消極的な事しか思い浮かばないだろう。
冨田会長の言葉「人口が減っても交流人口は増える」を「〇〇は減っても□□は増える」と一般化して考える。そうすればため息ではなく、アイディアが浮かぶだろう。
例えば「売り上げが減っても利益が増える」と考えれば、
- 製品の付加価値を高めて売値を上げる。
- 製品のコストを下げて利益率を上げる。
- 製品の販路・市場を増やす。
などが簡単に思いつく。ため息などついている暇はない。
(三番目のアイディアは売り上げが上がってしまうのでNGか?・笑)
このコラムは、2018年12月17日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第759号に掲載した記事に加筆修正しました。
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