スカイマーク機、着陸時にカートが動いて客が足を骨折


 3日午後7時15分ごろ、スカイマークの神戸発羽田行きボーイング767―300型機が着陸時、飲み物用のカートが動いて乗客2人にぶつかった。

 調べでは、客室最後部にあった重さ44、5キロのカートが着陸時の衝撃で動き出し、約13メートル走行した。カートは、車輪のストッパーのほか、本体を機体につなぐ留め金もある構造という。

(asahi.comより抜粋)

 怪我人の内の一人は足を骨折しており、かなり重傷である、この記事だけでは何が原因か不明なので今回の事故に関しては言及しないことにする。

飛行機に乗ると、乗客の搭乗完了時搭乗口を閉める時に「乗務員はオートモードに切り替えた後相互に確認を行ってください」という機内放送を聴くはずである。この後クルーが扉の操作を行った後お互いに親指を立てあっているのをご覧になった事があると思う。

旅客機は乗降口を開けると自動的に非常脱出用の滑り台が出て来る様になっている。しかし空港で乗客が乗り降りする時にも滑り台が出てきてしまっては不都合なので、マニュアルモードにして扉だけ開けるわけである。

このマニュアル・オートモードの切り替えを万が一忘れてしまうと大変なことになる。そのため「ポカよけ」と「ダブルチェック」を操作に仕込んである。

ポカよけと言うのは、モード切替の操作が完了しないと扉開閉のハンドルが操作できないようにしてある仕掛けのことである、扉が開いている時にマジックテープのたすきがかかっているのをご覧になった事があるであろう。

飲食物用カートの固定がどのような「ポカよけ」「ダブルチェック」の仕掛けをしてあるのかは良く知らないが、乗降口のモード切替のように厳重ではなさそうである。

製造現場でも同様に「ポカよけ」「ダブルチェック」を組み込まないといけない工程がある。

自己確認も「指差し確認」「声だし確認」など古くから工夫されている、皆さんの工場ではどんな工夫をされているだろうか?


このコラムは、2007年11月5日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第6号に掲載した記事です。

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