中国陝西省で14日、航空ショーに参加していた戦闘機が墜落した。墜落したのは国産戦闘機JH―7「飛豹」との情報もある。乗組員の1人は墜落直前に脱出したが、もう1人別の乗組員がいた可能性があり、安否を確認している。観客らにけがはなかった。
航空ショーの主催者側によると、事故機はもともとデモ飛行に参加する予定はなかったが、要請を受けた飛行試験研究院がショーの時間に合わせて戦闘機を派遣。帰還する途中に墜落した。
(asahi.conより)
地元のタブロイド紙『東莞時報』でもこの事故を一面トップで報道している。しかしネット上の電子版は、詳細記事が削除されていた。
中国中央電子台の中継が入っていたようで、克明な写真入で報道されている。
13日から16日まで開催されている中国国際通用航空大会にて、中国国産戦闘機・飛豹(FBC-1)が、デモ飛行中に観客の目の前で墜落した。
高度500mで飛行中に突然降下しそのまま地面に激突したようだ。
この戦闘機には2名乗務できるようになっており、一名は墜落直前に脱出した。墜落した現場はトウモロコシ畑で、地盤が弱く重機が入れられずに、人海戦術で残り一名の捜索をしているようだ。
飛豹に装備されている脱出装置は、理論上高度0mでもパイロットを無事に、機外に打ち出すことができるとしている。
墜落の瞬間の写真を見ると、農家と思われる家屋のすぐ裏手で火炎と煙が上がっている。航空ショーの観客席からわずか2kmの距離だ。
地上の人間には怪我はなかったと報道されているが、近所の農家は墜落機の破片が飛び込むなど被害があったと思われる。
軍事専門家によると、エンジンは実績があるので制御システムの故障の可能性があるとか。ネット上の記事によると、墜落した機は何度も実験飛行を繰り返しており、金属疲労したのではないかという意見もあった。
気になるのは、2009年にロシアとの合同演習中に飛豹が墜落していることだ。この時も低空飛行だった。
当時発表された事故原因は、パイロットの操縦ミスとなっている。『両人配合不当、操作疏忽』となにやら人為ミスの不具合解析書の定番の様な表現だ。
いずれにせよ、真相は赤いカーテンの向こうかもしれないが、直感的には整備不良による事故だったのではないかと思う。根拠はないが、身の回りで発生している事故を見ると、整備不良に起因していると思える事故が頻発している。
このコラムは、2011年10月17日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第227号に掲載した記事です。
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