ビュリダンのロバ


 例によって乱読で得た例え話だ。「ビュリダンのロバ」とは空腹のロバが、左右2方向の分岐点に立っており、双方の道の先には干草がある。左右共に完全に同じ距離、同じ量。どちらに行っても干草を食べられる。
しかしロバはどちらの道も進まずに餓死してしまう。

意思決定時の迷いを象徴している例え話だ。

私もよくある。空腹でコンビニに行きすぐ食べられるものを選択しようとするが選べずにアパートまで戻りストックのインスタントラーメンを食べる(苦笑)

中国で仕事を始めた頃、ノキアのガラケーを使っていた。iPhoneが出た時にはApple教徒の私としては、ただちに買い換えるべきだという心の声を無視していた。4Sが出た時にようやく買い換えた。4Sが「For Steve Jobs」と読めたからだ(笑)その後長らく「For Steve Jobs」を使っていた。Steve没後SEが発売され待ちに待った「Steve Edition」だと飛びついた。その後のモデルチェンジには心動かず、SE2に僅かに心が揺れたが、いまだにSEを使っている。

私もビュリダンのロバ同様に選択できずに餓死するのかもしれない。
二者択一でも悩むのだから、多くの選択肢から選ぶ場合はもっと困難かも知れない。
そういう場合は子供の頃を思い出して「どれにしようかな天の神様の言う通り」とでも唱える事にしようか(笑)


このコラムは、2022年1月24日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第1245号号に掲載した記事です。

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