自責で考える


 失敗の原因を追求し適切に再発防止対策をする。不良改善の鉄則だ。
工程内不良でも、客先不良でも「人為ミス不良」が原因という不良解析が多い。作業者にとっては「自責」であるが、不良を解析する生産現場のエンジニアや品質担当者にとっては「他責」だ。こういう不良解析をしていると、対策として「作業者に注意した」「作業指導をした」などという効果の実感できない再発防止対策となる。

自責で考える必要がある。
例えば「作業方法がやりにくい」という原因であれば作業方法の改善、治具化、設計変更などの対策を検討すべきだる。「作業員の勘違い」であれば作業指導書の記述を改善すべきだ。

他責にすれば有効な解決方法は見つからない。
景気が悪いから売り上げが上がらない。
作業員の人件費が上がったので利益が減少。
顧客の使用方法が悪いから壊れる。

これらの分析は全て「他責」であり、言い訳程度の効果しかない。「他責」をやめなければ成長はない。


このコラムは、2021年11月17日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第1216号に掲載した記事です。

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