子贡欲去告朔(1)之饩(2)羊,子曰:“赐(3)也,尔爱(4)其羊,我爱其礼”。
《论语》八佾第三-17
(1)告朔:朔は新月のこと。月が変わったことを告げる儀式。
(2)饩:生贄。月が変わるごとに、羊を生贄にし祀っていた。
(3)赐:子貢の名前。
(4)爱:惜しむ。
素読文:
子貢、告朔の餼羊を去らんと欲す。子曰く:“賜や、尓は其の羊を愛む。我は其の礼を愛む。”
解釈:
子貢は新月の式祭に羊を生贄にするのを惜しんだ。
孔子曰く:“子貢よ、お前は羊を惜しむが、私は伝統ある文化が廃れるのを惜しむ”
新月のたびに祖先、先達に礼を捧げる儀式なのでしょう。庶民はこの儀式で月が変わったことを知る。子貢は儀式のたびに羊を生贄にすることはない、と考えたのでしょう。しかし孔子は文化、伝統を重んじる人です。
中国では昔から満月・朔月に合わせて儀式があります。
カレンダーは西暦なので、我々外国人には不便ですが、中国の家庭には旧暦併記のカレンターがあるのでしょう。
今は見かけなくなりましたが、新月(満月だったかも)道端で紙のお札を燃やしているのをしばしば見かけました。