書籍名:失敗の予防学―人は、なぜ“同じ間違い”を繰り返すのか
著者:中尾 政之
出版社: 三笠書房
著者の中尾政之氏は元々エンジニアだった人で,今は東大工学部の教授である.
「失敗学」で有名.多くの著書を執筆されている.
失敗から予防保全につなげないと,毎回同じような失敗ばかりしていることになる.良く失敗は授業料だと思えば良いというが,授業料だけ払っていてはいけない.
他人が支払った授業料で予防保全ができれば大変お得である.
これを未然防止と言っている.つまり他所の失敗事例に基づいて予防保全をすれば,自分たちにとっては未だ経験したことがない失敗を,未然に防止できるからだ.
同じ現象を見てもそこから改善のヒントや,そこにある失敗のリスクを見分ける事が出来る人と,できない人がある.
この能力は天性の能力ではなく,訓練で身につく能力だと思っている.
書物からも勉強できるがこの手の能力は実践訓練が一番身につきやすい.
そんな訳で,私はメールマガジンに毎回新聞報道から失敗事例と,失敗の未然防止について書き続けている.一種のケーススタディだ.
そのメールマガジンは,毎週月曜日朝に配信している.「中国生産現場から品質改善・経営革新」という.ご興味がある方は是非配信を受け取っていただきたい.