現場改善


 中国企業で生産改善の指導をしている。行き当たりばったりの改善ではなく、計画的な改善、メンバーの達成感と問題発見能力、解決能力を育成するため、QCCの手法を使って指導をしている。

製造現場の主任さん達から、自工程の問題、改善課題を挙げてもらった。
全部で17項目の課題が集まった。初めてQCC活動に取り組む人たちなので要領が得られない様で、すぐに改善出来る項目が大半を占めていた(苦笑)
それらを「すぐにやる」項目として、取りかかってもらった。これだけでも、相当な改善効果となる(笑)

現状把握、原因分析をしなければ対策につながらない、QCC活動として取り組む価値があるテーマを選び、チームで改善を始めた。

部品の組み付け作業が時間がかかる、という問題だ。
この問題の改善のために、製造,設計、生産技術、品証のメンバーでチームを作り活動する事にした。

先ずは現状把握だ。
どのくらい時間がかかっており、どの作業が困難なのか説明を聞いてもよく理解出来ない(苦笑)作業が大変だと分かっているが、その現状を定性的、定量的に説明する習慣がなかったのだろう。他の機種の倍時間がかかる、だけではさすがに理解出来ない。早速現場で現状把握をする事にした。
目的を持って現場を観察すれば、問題点を整理し、現状の「悪さ加減」を定量的に把握出来る。先ずはここからスタートだ。

今まで経験がない、という事はハンデに違いないが、逆に考えればその分成長の伸びしろが大きいという事だ。
同様の状況で指導した同業の工場では、初めての活動で作業効率を4倍にした事がある。


このコラムは、2016年11月21日配信のメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第503号に掲載した記事に若干加筆したものです。
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