ブレインストーミング


 先週末は品質道場で「新QC七つ道具」を勉強した。
少人数で実習を取り入れながらやっている。知識だけではなく、即応用の能力を磨いていただいている。

ところで新QC七つ道具は一般的には、以下の7つをいう。

  • 親和図法
  • 連関図法
  • 系統図法
  • マトリックス図法
  • アローダイアグラム
  • PDPC法
  • マトリックスデータ解析法
  • 問題の原因分析や対策立案などに威力を発揮する手法が取り揃っている。
    品質道場では、マトリックスデータ解析法の代わりにブレインストーミングを入れている。

    マトリックスデータ解析法とは多変量解析の一つであり、顧客アンケート結果から顧客要求の傾向を掴む、などの応用に使える。しかし工場の改善活動などに関わる人たちに活用する機会は少ない。より汎用性が高く、活用できる場面が多いブレインストーミングを覚えた方が良いと考えている。

    ブレインストーミングは、学校教育にも活用されている。ホームルームの時間にブレインストーミングを活用している高校があるそうだ。また企業内での企画会議で、ブレインストーミングをすると良いアイディアが出るだけでなく、チームの結束が高まる、仕事が楽しくなるなどの効果がある。

    面白法人「カヤック」という変わった企業の創業者・柳澤大輔氏は社内でブレインストーミングを活用していると言っておられた。

    参考:「カヤックが社員に約束できること」」

    初めてQCC活動をするメンバーを集め、自工程や他の工程の改善課題をブレインストーミングであげると、あっという間に5、60個の改善課題が出てくる。「言えない問題」「言ってはいけない問題」が一気に噴出してくる(笑)
    工程の組長さんたちの関係が悪化するのではなかろうかと心配したが、無用の心配だった。逆に組長さんたちがお互いの苦労を理解し合い、助け合う機運が生まれた。
    ブレインストーミングにはルールがある。正しく運用すればこうなるはずだ。
    正しく運用しないと「話し合い」は「言い合い」になってしまう。


    このコラムは、2017年8月11日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第548号に掲載した記事に加筆修正しました。

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