見えないものに対する感度


 先週の「アフターサービスを競争原理に」に対し,読者様からメッセージをいただいた.

※T様のメッセージ
 Z様のおっしゃる、「物のコピーは簡単、サービスのコピーは簡単にできない」、全く同感です。見える物に対して、中国人は敏感ですが、見えない物に対しては、概して非常に鈍感であると思います。

コマツの,保守サービスの事例に対していただいたZ様のメッセージに更にメッセージをいただいた.

モノのコピーは大変得意な中国だが,サービスに関しては上手く真似ができない.
保守サービスに関しては,ニュースからに書いたように,サービス以前の問題かもしれない.

レストランなどのサービス産業でも,これでよく客が我慢するなぁと感心する.料理や,店構え,内装には敏感でも,ウェイトレスのサービスには鈍感だ.

サービスだけの問題ではない.
海賊版のDVDやCDを販売している店では,最新映画のDVDが15元,古いCDアルバムが25元ということがざらにある.
なぜならCDは2枚組みだからだ.
コンピュータソフトなどは,たいていはCD一枚なので,8元だ.

目に見えるハードで値段が決まる.
目に見えないソフトには価値が置かれていない.

中国という国は,経済成長に伴い,インフラなどのハードウェアは急速に充実してきた.しかし,国民のソフトウェアはまだ発展途上だ.

元々儲かることに敏感な,人たちだ.ひとたびソフトウェアが儲かると分かれば,急速にキャッチアップしてくると期待しているのだが.


このコラムは、2011年10月24日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第228号に掲載した記事に加筆しました。

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