小さな努力を継続する


 イチロー選手引退のニュースを新聞、ネットで見た。
3月11日配信のメルマガ「天才選手と指導者」は、イチロー選手現役復帰の期待を持って書いた。
期待は外れたが、いつかはこの日がやってくる。

WBCでファウルで粘りながら決勝打を放ったシーンは「神の降臨」すら感じた。当時イチローは潰瘍でボロボロになった胃袋を抱えて打席に立っていたという。

3月23日付の朝日新聞にイチロー選手の言葉が載っていた。
その中から次の言葉を紹介したい。

「今思うのは、小さいことを重ねることが、とんでもないところに行くただ一つの道だと感じている」
2004年10月1日、シーズン259安打とし大リーグ年間最多安打を84年ぶりに更新した時にインタビューに答えた言葉だ。

天才は余人にないヒラメキによって生まれるのではない。毎日継続する泥臭い積み重ねで生まれる。

子供の頃から毎日素振りを欠かさない。生活や打席に入る時のルーティーンを見れば、イチロー選手が大切にして来たのは小さいことを積み重ねる努力だと理解できる。

私たちの仕事も同じではなかろうか。

一発逆転、一攫千金などを目指して仮想通貨や反社会的な仕事に手を染める輩が増えている様な気がしてならない。

製造業も同じだ。「TPS」が一瞬にしてあらゆる問題を解決し夢の様な生産を手にすることができる、それは幻想でしかない。毎日の小さな努力の積み重ねがなければ生産革新などあり得ない。

まずはコツコツと5Sを愚直にやり続けることだ。


このコラムは、2019年3月25日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第801号に掲載した記事です。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】