トランス業者の指導(その1)


先日受け入れの抜き取り検査で、トランスに半田ボールが付いている、巻き線の中に線屑が入っているのが見える、などという不良が見つかったのでロットアウトの処置をしました。
しかしトランスの業者さんは逆切れして、それなら納入しないと言い出しました。
困ったものですが、台湾系の部品業者さんは値上げ交渉(または値下げ交渉防止)の為にしばしばこの手を使ってきます。またいつものことだと取り合いませんでした。
しかし購買担当の経理、工場長からいっせいにクレームが来ました。曰く、品質とコストのバランスを考えないといけない。受け入れ品質基準を緩めるべきだと言うのです。
私からは品質とコストのトレードオフが発生するような状況を作ってはいけない、品質とコストは同時に改善できる、と主張しました。残念ながら私の中国語の問題か、相手の考え方の問題かわかりませんが、理解していただけませんでした。
ならばと即そのトランス業者さんの工場に出向き、現場指導をしました。
彼らの言い分は、半田ボールを除去するのにたくさんの工数がかかる、今の納入価格では耐えられない、と言うものです。
こういう考え方だから、品質とコストのトレードオフになるのです。
現場では、半田ボールを除去する努力をするのではなく、半田ボールが発生しないように工夫しましょう、と指導をしました。
現場を見ると案の定、半田ボール発生の影響因子に対し何も管理していません。フラックスの濃度、吸湿などどのように管理するのか一つ一つ指導をしました。
このようにして半田ボールの発生を抑えることができれば、半田ボール除去の作業員を減らすことができます。また半田ボール除去の為のツールも一工夫すると効率よく半田ボールが除去できます。(彼らは歯ブラシで一生懸命磨いていました)
結果として品質とコストは同時に改善できるわけです。