知識を行動に


 先週末は、方針管理勉強会に出席した。方針管理勉強会とは東莞和僑会で開催している勉強会だ。1年間かけて経営者・中国人経営幹部と一緒に方針管理・目標管理を勉強している。二期目の今年は6社が参加。メンバー企業を会場とし、相互交流をしながら勉強会を開催している。12月16日開催予定の最終回で次年度の事業計画を開催する事になっている。

勉強会事務局が精力的に運営しくれているので、私の出番は殆どない(笑)
今回は珍しく懇親会の後にスピーチをする事になった。「お疲れ様でした」と簡単に挨拶したら、事務局や参加しているメンバーからもっとしゃべれと叱られてしまった(笑)

そこで勉強会や研修について普段思っている事を短く話した。
30名程の参加者はほとんどが中国人であり、日本人経営者も中国語がわかるので中国語でスピーチをした。

『知識不如能力、能力不如行動、行動才有成果』
研修や勉強会で知識だけを覚えても、頭でっかちになるだけで役には立たない。
知識を実践する事で能力に変換する。ここまでは、研修や勉強会で達成出来る。
そして研修や勉強会の後に能力を活かして行動する事により成果が生まれる。
成果は知識や能力からは生まれない。行動によってのみ成果が生まれる。
と言う事を伝えたかった。

日系企業に勤務する中国人は、日本人が話す中国語に慣れているのだろう、私のいい加減な中国語でも理解出来た様だ(笑)

研修で達成出来るのは、知識を与え実践練習で能力に変換する。そして行動したくなる様に、学習者の意欲を高める所までだ。成果は学習者一人一人の行動によってしか生まれない。

参加者の中に以前私の研修を受けた中国人がおり、彼は他の参加者に『主動一点』(積極的に行動する)だと説明している。実は以前彼に『玉』の意味を尋ねた事が有る。当然何の事か分かるはずはない。これは中国語のなぞなぞだ。『玉』一字で四文字の言葉を推測する。答えは『主動一点』。

日本語で言えば以下の様になる。
玉とかけて、主動一点と解く。その心は「玉」の点を動かせば、「主」となる。

こんなくだらない駄洒落を彼は覚えていてくれて、以来自分の信条として部下にも教えている、と言ってくれた。
こういう事を言ってくれる弟子がいると本当に嬉しい。分不相応にも、孔子になった様な気がして有頂天になってしまった(笑)孔子の様な仁者であれば、にこりと微笑むだけであろう。しかし小人の私は、帰宅し床に入るまで嬉しさで心が満たされた。


このコラムは、2017年11月20日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第591号に掲載した記事に加筆しました。

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