学ばざるもの食うべからず


 以前このメルマガで、二宮尊徳の言葉をご紹介した。

「遠きを見て計る」

本日ご紹介するのは二宮尊徳翁の遺訓だ。

人、生まれて学ばざれば、生まれざると同じ。
学んで道を知らざれば、学ばざると同じ。
知って行うことを能はざれば、知らざると同じ。
故に、人たるもの、必ず学ばざるべからず。
学をなすもの、必ず道を知らざるべからず。
道を知るもの、必ず行はざわるべからず。

僭越ながら解釈すると、
人として生まれたからには、学ばねばならない。
学んだからには、道理を知らねばならない。
道理を知り行うことができねば、知らぬと同じ。
ゆえに、人として生まれたからには学ばざるべからず。
学を志す者、道理を知らざるべからず。
道理を知る者、道理を実践せざるべからず。

「道」は老子が説いた「道(タオ)」のことだと思う。道理と訳すのは安直かも知れないが、「宇宙の理り」とでも解釈したらいいだろう。無限の広がりと過去から未来の無限の時間における「絶対真理」と私は解釈している。

「学ぶ」とは学校での勉強はほんの入門であり、学校では学ぶ方法を教わるだけだ。ほとんどのことは社会に出てから学ぶことになる。

「働かざる者食うべからず」とともに「学ばざる者食うべからず」だ。

そして私たちは学習者であるとともに教育者でもある。道を知り行うことの一部は、部下や後進の育成だ。


このコラムは、2018年5月18日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第668号に掲載した記事に加筆しました。

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