ナゼ・ナゼ中国(その2)


 中国の病院はヘンだ.

まず料金を払って『門診病人自帯病歴』を買う.これはカルテのようなもので診察,治療の記録を書き込むようになっている.
中国の病院ではカルテを保管しない.患者が保管することになっている.

カルテを持って各科の診察室に行くわけだが,診察室の前で待っていてもいつまでたっても呼ばれない.診察室の中に入り,医師に直接『門診病歴』を
渡さなければならない.従って他の患者が診察中であろうとなかろうとどんどん患者が診察室に入って来て,問診中の患者と医師を取り囲んでいる.
中国の病院では患者のプライバシーは尊重されない.

診察が終わると医師が処方を伝票に書き込む.患者は伝票を持って収銀台(支払いカウンター)に行き料金を支払う.薬局に行って点滴のボトルをもらう.処置室に行って点滴を打ってもらう.という手続きになっている.
中国の病院では完全前払い制である.

大きな病院の前には,子供向けの風船やおもちゃ,焼き芋などの露天商が集まり,まるでお祭りだ.また新聞によると大きな病院にはスリ・置き引きなどの犯罪者が獲物を狙っている.
中国の病院では関連周辺ビジネスが盛んだ.

いずれにせよ,中国に赴任されている方,起業された方は病気になると大変な苦労をすることになる.日ごろの健康管理が重要だ.

先週配信の「ナゼ・ナゼ中国」に沢山反響をいただいたので、今週は第二弾をお届けした。


このコラムは、2009年11月23日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第127号に掲載した記事を修正・加筆しました。

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