制約がアイディアを生む


 問題や課題を解決するためにアイディアを考える。つまり不良が発生する、生産性が低い、という問題があるからその対策を考える。従って問題があるからアイディアが生まれると考えてもよかろう。

しかしアイディアを考える過程でしばしば「抵抗勢力」に襲われる(笑)
抵抗勢力とは大袈裟だが、皆で改善方法のアイディアを考えている時にこんな会話になっていないだろうか?

「金がかかりすぎる」「技術的に難しい」「時間が足りない」「前例がない」難しい顔をした年寄りばかりでなく、元気溌剌の若手もこういう抵抗勢力側に回ったりする(苦笑)

しかしよく考えたい。何も制約がなければ、既に誰もがアイディアを思いつき実行に移しているはずだ。そんな凡庸なアイディアに価値はない。

金がかかりすぎるから、金がかからないアイディアを考える。
技術的に難しいから、今の技術水準を超えるアイディアを考える。
時間が足りないから、もっと深くアイディアを考える。
前例がないからこそ革新的アイディアとなるはずだ。

制約こそがアイディアを磨き、人を鍛錬する。


このコラムは、2019年3月29日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第803号に掲載した記事に加筆しました。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月・水・金曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】