帰国中の楽しみ、古本屋巡りで見つけた本にこんなことが書いてあった。
「潜水艦に魚雷を打ち込まれた巡洋艦は、責任追及の会議はしない。沈没せず帰還することをまず優先させる」
「鋼のメンタル」百田尚樹著
当たり前といえば当たり前の話だが、私たちの仕事の中で会議が責任追及になっていないか考えて見る価値がありそうだ。
昔こんなコラムを書いた。
「誰のせい?」
私たちの仕事で、命に関わる緊急の課題はほとんどない。
しかし問題が発生した時に会議を開催したり、会議で問題を取り上げることはしばしばあるはずだ。
発生した問題の責任追及をしても、責任逃れの議論になるだけだ。
そして責任を押し付けられたものは後悔することになる。
しかし私たちが本当に優先しなければならないこと「沈没せずに帰還すること」に焦点を当てれば、後悔などしている暇はない。
発生した問題の原因を追求し、いかにリカバーするか、再発しない様に何をするか考えねばならない。
これが本当の意味の反省だ。しかし後悔は何も価値を生まない。
このコラムは、2019年3月8日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第794号に掲載した記事に加筆しました。
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