天才打者・イチローが大リーグに移籍して初めて対戦したのはアスレチックのティム・ハドソン投手だ。この試合でイチローはセカンドゴロ、ファーストゴロ、三振とハドソン投手に完全に抑え込まれている。
ハドソン投手とイチローの対決は、2001~10年に、打率0.215(65打数14安)を記録している。2001年から10シーズン連続して打率0.300以上を記録しているイチローにとって天敵とも言える投手だ。
そのハドソン投手の印象を問われたイチローは「ハドソン投手は、私というバッターの可能性を引き出してくれる素晴らしいピッチャーです。だから私も練習して彼の可能性を引き出せる素晴らしいバッターになりたいですね」と答えている。
さすがは天才と言われる打者だ。天敵の存在を恨むのではなく、自己の成長機会と捉えている。それだけではない。自分もハドソンの成長を支える打者として成長したいと考えている。ただ考えているだけではないはずだ。イチローの言動から察すると、その思いを現実化する修行僧の様な日々の鍛錬があったに違いない。
新型コロナウィルス。我々もまた大きな敵に直面している。逆境に落ち込むのではなく、前を向いて挑戦しよう。
逆境とは我々に可能性を引き出してくれる素晴らしい成長の機会である。
このコラムは、2020年3月2日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第948号に掲載した記事です。
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