問題解決能力


 以前のメルマガで問題を定義する能力について書いた。

「問題を定義する能力」

学生は問題を解く力を学習するが、実社会で仕事をしている人間は問題を解決する能力が問われる。その第一歩が「問題を定義する能力」であるという趣旨だった。

社会人として要求される能力は次のような段階がある。

  1. 指示・命令を実行する行動能力
  2. 前例に従って自主的に判断・実行する能力
  3. 問題を発見し対応を検討し実行する能力

第一段階は、すでに解決すべき課題が明示されているので、課題を解決する行動能力だけで課題は達成できる。こういう仕事は、新人研修時の仕事だ。何かを考えたり、創造する仕事にはならない。

第二段階は、すでに前例のある課題を与えられた場合。前例を調べて自主的に解決方法を決定し、実行する。前例踏襲で解決できる。しかし前例踏襲で満足している組織には成長がない。どの事例を適用すれば良いか考えるが、創造的な能力は磨かれない。例えば、慢性不良が解決できないのは前例踏襲の対策しか実施していないからだ。

第三段階は、問題を発見・定義し、革新的対応を創造する能力が必要となる。
例えば、慢性不良の解決、生産方式の革新、新商品の開発、などは前例踏襲が役に立たない。創造的な発想、アイディアが要求される。


このコラムは、2020年3月16日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第954号に掲載した記事です。

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