危機


 3月13日に発表になった中国国内のコロナウィルス感染者は8人増、内武漢の増加が5人、海外からの帰国者が3人だった。中国国内でのコロナウィルス危機はそろそろ収束に向かい始めたと期待できそうだ。

ところで「危機」という言葉は「危険+機会」に因数分解できる。危険を乗り越えることで成長機会が与えられる、という意味だと理解している。

残念ながら、中国でうまくいった方法をそのまま日本に適用することは不可能だろう。感染拡大防止のための都市封鎖、大量の医療スタッフを武漢に強制派遣、1日で病院を建設、外来者の強制隔離、人権を尊重する民主主義国家の日本で許される施策ではないかもしれない。しかし他人に感染させることを目的に外出する罹患者に保護すべき人権があるのだろうか?

休校中の児童をファミレスやカラオケに行かせる親がいるという。近所の公園にはマスクをしていない子供達が遊んでいる。たかが数週間の春休み前倒しで大騒ぎになっている。しかし中国では1月末からずっと休校だ。休校中の児童向けにインターネットによる授業が行われている。日本でも「危機」を「危険+機会」に転換する発想があれば、教育のICT化を進めることが出来たはずだ。


このコラムは、2020年3月18日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第955号に掲載した記事です。

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