挨拶がきちんとできない


日本でも新入社員で挨拶がきちんとできていない人が多いのではないだろうか.

挨拶がきちんとできないとまず職場が暗くなる.
毎朝「おはよう!」と声を掛け合うことにより,気持ちの良い仕事のスタートが切れる.またお互いの健康状態もチェックする事が出来る.

そもそも声を掛け合うと言うことは,お互いに「私はあなたを認知しています」という事を確認しあう作業である.これなくして職場の連帯感はない.

「ホウレンソウ」(報告・連絡.相談)の基本も挨拶である.
挨拶ができない人に,「ホウレンソウ」を要求しても無理だろう.まずは挨拶から教えなければならない.

私がお手伝いしている工場はそこそこ挨拶ができている.
しかし経営者はまだ不満だ.挨拶の仕方がなっていないと言う.
日本式基準から言えば,確かにいい加減な挨拶だ.

そこで彼は従業員を全員集めて挨拶の仕方を教えた.
「君達に世界でも一番礼儀正しいと言われている日本人の挨拶の仕方を教える.今年は北京でオリンピックも開催される.中国もこれからは国際社会のリーダ的な役割を担うことになるだろう.世界に恥じない挨拶ができるようになって文明度を上げてほしい」と前説をしてから,挨拶をするときの足の位置,腰の曲げ角度,頭を下げている時の視線,頭を下げている時の時間など実演で教えられた.

農村から出てきたばかりの子達に挨拶の仕方(How to)ばかり教えても,なかなか身にはつかない.何故そうするのか(Why)が分かれば身につく速度も上がる.

そして重要なことは率先垂範.挨拶をしない子を叱るのではなく,こちらから挨拶をする.


このコラムは、2008年7月14日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第42号に掲載した記事です。

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