子供の遊具事故


 15日午後2時10分ごろ、東京都練馬区向山3丁目の遊園地「としまえん」にあるプールで、水面に浮かべられた遊具の下の水中に女児がいるのを監視員が見つけた。女児は病院に搬送されたが、午後4時ごろ死亡が確認された。
警視庁は女児がおぼれたとみて、詳しい経緯を調べている。

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(朝日新聞ディジタルより)

 夏休みに家族でプールに来ていたのだろう。父親が娘がいないことに気づき監視員に通報している。その時には発見できず、1時間後の一斉点検時に心肺停止状態で発見されている。通報時に全員プールから上げて探していれば、と思ってしまう。幼い子供を亡くした家族のことを思うと心が痛む。

この様な事故を防ぐために、ライフジャケットなど安全用具はどうあるべきかなどの議論がされている。しかしプールに浮かべられた遊具の下に潜り込んでしまえばどんなライフジャケットを装着しても助からなかっただろう。

もっと根本から考えなければならない。

私が少年だった頃は、外遊びで怪我をした。しかし命に関わる様な危険な目にあったことはない。豊島園ではないが、都営プールで溺れかかったこともある。大人用の競泳プールだ。小学生だった私の身長より水深の方が深かった。足がつかなくてもがいている私を、隣にいた大人がひょいと持ち上げてくれた。

当時と比べれば今の方が確実に危険度が増している様に思う。
公園には鉄棒とブランコぐらいしかなかった。プールはただ「プール」だった。遊具はせいぜいが浮き輪だ。

当時の子供たちは、広場で夕日に向かってただ走るだけで楽しかった。ビー玉やメンコで駆け引きを学んだ(笑)当然子供の遊びは子供だけだ。親の監視など考えられなかった。

親や多くの大人の目があっても事故が起きてしまう。生活の水準は上がっても子供の安全は下がってしまったのではなかろうか?

一度あらゆる子供の遊具をリセットしてはどうだろう。過去に何度も子供の遊具事故が発生している。

「スピード出すぎる滑り台」
(こちらの遊具は大人が怪我をしている)

今の子供たちはゲームなどの仮想世界での刺激が強すぎて、メンコやビー玉で遊ぶ楽しさが理解できないのだろうか?そういう刺激を与え続けているのは大人自身だということを考えるべきだ。


このコラムは、2019年8月21日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第865号に掲載した記事です。

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