ソニー、夏休み2週間に 25%節電、他企業に波及も


 ソニーは13日、今夏の節電対策として、社員全員を休ませる夏休みを2週間設ける方針を固めた。勤務日も冷房を節約、勤務体系を工夫して節電する。政府は今夏のピーク時の電力使用を前年より25%以上減らすよう企業に求めており、これを達成する。経済界に同様の動きが広がりそうだ。

 ソニーは例年、一斉の夏休みを2日間とっている。今年は大幅に長くして7、8月に設定し、そもそも電力需給がひっぱくする時期を休んでしまう。その間は本社ビルや研究所などを閉める一斉休業日とする。代わりに年内の祝日計7日間は勤務日に変える。

 また、7~9月は、電力需要が多い平日を事業所ごとに1日休日にする。全体の使用電力を抑え、代わりに土曜日か日曜日を勤務日に変える。始業時間も、通常の午前9時を前倒しして、電力需要のピーク時に重なる時間を減らす。

 電機大手で、具体的な節電対策を固めたのは初めて。日本経団連では、こうした自主的な節電計画を業界ごとに4月中に取りまとめる。大手各社は現在、自主計画を検討し始めており、ソニーの対策を参考にする企業も出てきそうだ。

(asahi.comより)

 業界に影響力がある企業から、具体的な節電対策が出てきた。こういう動きがもっと広がると、電力供給バランスにめどが立ってくるだろう。

中国広東省では、慢性的に電力が不足している。夏季に一週間のうち1日は給電がない、というのは当たり前だ。一週間の内3日給電がないという事例も聞いたことがある。
それぞれの工場が、休日を振り替えて対応している。
休日返上してフル生産している工場でも、1日の操業停止は、14%程度の稼働率ロスに過ぎない。生産効率を改善すれば、この程度のロスは十分穴埋め出来るはずだ。

岐阜県にある電設資材メーカ・未来工業などは、有給休暇が年間140日もある。それでも775名の従業員で、年間売り上げ255億、17億の経常利益を出している。しかも残業は禁止だそうだ。

初めから、それだけの稼動日しかないと考えれば、必死で生産効率を上げる工夫をする。そういう工夫が、現場力を上げ、収益体質を作ることになる。


このコラムは、2011年4月18日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第201号に掲載した記事です。この記事を書いた当時は、東日本大震災の直後です。当時は企業も家庭も電力消費を減らすことが課題でした。

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