続・QCC活動


 先週のメルマガ「QCC活動」に読者様からメッセージをいただいた。

※N様のメッセージ

お疲れ様です。
いやー実にそうなんですね。
中国では QCC活動ができるのは特殊だと思います。
まだ TPM活動のほうが 中国人気質にあっているように思います。
QCC(TPM)活動を実施する前に 5S活動をしておく必要も あるかと思います。そうすることにより 改善活動にスムーズに 入っていけるように 感じます。

中国でTPMを展開出来ている工場を訪問したことが有る。
中国の某総合家電メーカの研修で従業員に優れた日系メーカを見学させたい、と言う要求が有り、友人の工場を紹介した。

QCCとTPMを直接比較することは難しいと思うが、レベルが全然違うと思っている。TPMは設備のメカニズムを理解し、設備の改善が出来るレベルまで到達している必要がある。間接部門を含む全社活動なので、必ずしも設備改善が出来る必要はないが、設備改造・改善なしでは5S活動と大差なくなる。

一方QCCの方は、チームごとの力量に合わせて課題に取り組むので、設備にフォーカスする必要はない。私の指導経験では、QCCの方がやり易いと思っている。

まず5Sありき、と言うご意見には異論はない。私もその通りだと考えている。
5Sの「清潔」は色々な解釈をされている方も有るが、私は整理・整頓・清掃を維持する為の改善が「清潔」だと定義している。つまり、整理するモノが増えない様にする。整頓が乱れない様にする。清掃の時間を短縮出来る様にする。と言う改善活動が「清潔」だ。従って、QCCにしろTPMにしろ5Sが原点となる。

実は今週のコラム「可視化管理」で紹介した工場では、毎週金曜日に全社でQCC活動をされている。今まで指導して来た中で、作業員も含めてQCC活動を全社展開されている中国工場はなかった。5Sや可視化管理ばかりでなく、QCC活動にご興味がおありの方にも、参考になるはずだ。


このコラムは、2015年7月13日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第431号に掲載した記事を加筆修正したものです。

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