続・研修の目的


 先週のメルマガで「研修の目的」について考えてみた。偶然と思われるが直後に研修の引き合いを連続していただいた。現在QCC道場を二組(全10チーム)指導している。コロナ禍で昨年は研修できなかったのを取り戻そうとお考えの経営者様が多いのかもしれない。

某国の政変で生産ができなくなっている工場を助けるために、研修延期の決断をされた経営者様もある。

しかし研修の目的を考えれば、忙しい時にこそ解決しなければならない課題が明確になっているのではなかろうか?忙しいから残業してもらい、研修の時間も削る。竹槍しかなく「がんばれ」と激励しても成果は期待できない。現場に新しい「武器」を導入することで、忙しさが解消できるはずだ。

忙しい原因は、他の工場の応援生産ではない。こう考えてしまうと、自力では改善できない。政変で生産が止まるのを工場経営者が阻止するのは不可能だ。

忙しい原因は、他の工場を応援する余力がない、と自責で考えれば生産能力向上の課題となる。作業員の多能工化、自動化生産などの課題が見つかる。


このコラムは、2021年5月24日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第1140号に掲載したコラムです。

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