2021年度QCC道場発表会


先週8月5日木曜日に2021年度第一回のQCC道場発表会を開催した。

今回のQCC道場は、コロナ禍により何度かZOOM開催となった。発表会もサークルを送り出した上司様が日本から参加ということでZOOMを準備した。QCC道場も何度かオンライン開催しているので大丈夫だと思っていたが、会場にいるサークルが、持参のPCで発表する場合、PCがZOOMにログインしていないので画面共有ができない、というトラブルもあった。同じ場所にいてもZOOMにログインしないとダメだと学習できた。(後から考えれば当たり前の話だが、問題が発生するまで気がつかなかった)

5チームのうち2チームが活動当初に立てた目標を達成できなかった。
1チームは多工程かつ多品種にわたる製品の品質改善を目指したが、さすがに1回の活動では全ての製品で改善目標は達成できなかった。

もう1チームは初めてQCC活動を体験した中国企業のサークルだ。彼らは顧客と一緒に参加した。目標が達成できず、何度か対策を再検討して再チャレンジ、結果的に活動期間内には目標を達成できなかった。しかし彼らの熱意に対し、他のチームからアドバイス、激励を受け、目標達成するまで頑張ると決意表明をされた。
このサークルは活動を通してQC手法の活用ばかりではなく、不良現象の観察、原因の特定など実践し成果を体験することで、改善活動への意欲が増したと思う。

プレス加工のサークルは、コンマ数%の不良を見事に根絶した。
プラスチック成形のサークルは、段取り替えを劇的に短縮し、コストダウンだけでなく設備の可動率を上げることで、売り上げ増加の可能性を広げることができた。
商品企画・販売のサークルは、不良現品を解体することで原因を特定。その原因を抽象化し不良が発生する可能性のある工程・部位に対して生産委託工場とともに未然防止対策を実施した。

それぞれの成果は、社内で共有され改善活動が活性化・進化するはずだ。
この時のポイントは、上述のサークルのように不良原因を抽象化・形式智に置き換えることにより組織の知恵(暗黙知)に変換することだ。そして社内で活動体験を共有することで、改善活動のモチベーションも向上する。

9月に今年度第二回目のQCC道場を開催する予定だ。


このコラムは、2021年8月9日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第1173号に掲載した記事です。

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