大阪市交通局は22日、市営交通案内所などで販売していた電車型玩具「スルッとKANSAI どこでも電車 大阪市交通局66系」に、電源を切った状態でもコントローラー内の電池が60度近くまで過熱する不具合が見つかったと発表した。被害の報告はないという。
発売元の「スルッとKANSAI」は同種玩具5種類の販売を中止し、発売済みの商品については不具合があれば点検済みの商品との交換か返金に応じる。
この記事には原因が書いてないが、製造不良により電池を過放電させるような短絡路ができていたのであろう。
では何故この不良が見つからなかったのか?
電池で動作するこの製品の機能検査は、電池ではなくDC電源を使ったのではないだろうか?
DC電源ならば1A軽く流せても、電池にとっては厳しい値となる。
また検査に電池を使っていても機能検査が短時間ですんでしまえば、気がつかないこともありうる。
検査項目に消費電力を入れておけばこのような不良は発見可能になるはずだ。単純にDC電源に電流制限をかけておくだけでも良いだろう。
このようなよその製品の事故記事から、自社製品の不良未然防止対策を考える事が出来る。
このような事例を集めて自社製品用のFMEA(故障モード影響解析)の項目を充実してゆく事が出来る。
今回の事故の教訓は
「ショート事故は0Ωショートとは限らない」ということだろう。
このコラムは、2008年8月25日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第第48号に掲載した記事です。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】