止める力


社会的には「継続する力」が珍重され賞賛される。
たとえば世界最長の企業は日本の「金剛組」であり創業578年。1500年近く継続している企業だ。寺社建築というニッチな業界で経営を継続している。
日本が誇るべき企業だと思う。

一方で「止める力」も相当の胆力を持って決断をしなければならず、しばしば挫折の憂き目を見ることになる。たとえば禁煙や断酒など相当の決意と忍耐が必要となる。健康に害があるような習慣でも止めるためには相当の努力が必要となる。

悪癖だけではない。たとえばこの記事は、2007年創刊のメールマガジンで配信した記事だ。2021年10月1日にはまる14年となる。小中高校を卒業し大学の教養課程を終了する期間継続したことになる。14年継続して何か良いことがあったかというと、実は自信はない(笑)まれにメルマガに共感のメールをいただくこともあった。これは嬉しい。
しかし書くことにより、思考や文章の鍛錬ができたかというと確かな手応えがない。

惰性で継続しているのならば、止める力を発揮すべきとも思う。
止める力を発揮するためには、止めて空いた時間を有効活用しなければならない。

 実はこのメルマガ以外にもう一本「技術者のための中国語講座」を毎週月曜日朝に配信してる。創刊者が休刊宣言されたときに、読者だった私が引き継いだ。気がつけば15年目に突入している。中国語で技術用語を紹介するのが目的だったが、ネタが尽き論語などの中国古典の紹介に変遷している。

どうも私には止める勇気、止める力が不足しているようだ(笑)
とりあえず止めて空いた時間の活用法が見つかるまでは継続しようと思う。


このコラムは、2021年8月2日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第1170号に掲載した記事です。このメールマガジンでは、市場不良などの事例から再発防止対策のヒントをお伝えしています。

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