天かす自然発火


うどん店全焼、天かす自然発火か 消防「保管に注意を

 福岡県嘉麻市のうどん店で7日未明、天かすの自然発火が原因とみられる火災が発生した。熱を持ったままの天かすは1カ所に集めて置いておくと、余熱で燃え出すことがある。消防や警察は、飲食店や家庭で天かすを扱う場合は十分注意するよう呼びかけている。

全文

朝日新聞より

この火災はは、天かすが自然発火した事が原因だ。
こういう記事を読んだ時に、ウチはうどん店ではないからと、安心すべきではない。

天かすが発火したメカニズムを考えると、天かす表面に残留した天ぷら油が酸化→酸化熱が発生→酸化熱がこもり温度上昇→天かすが発火、という事になる。ここでキーワードとなるのは「酸化による発熱」「熱がこもる」だ。これはうどん店でなくとも発生しうるメカニズムだ。

先週ご紹介した「粉塵爆発」は、アルミ材料の研磨工程でアルミの研磨粉が空気と一定の割合で混合され、火種があれば爆発する。
この場合のキーワードは「粉体と空気の混合比」「火種の存在」だ。
つまりアルミ粉がなくとも、木工の削り粉でも粉塵爆発が発生するし、静電気放電も火種になりうる。つまりアルミホイールの工場だけではなく、家具工場でも同様な事故は発生する。

失敗事例から未然防止対策を導くということは、上記の様に失敗の本質(キーワード)を抽出して対策を検討することだ。


このコラムは、2018年3月21日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第643号に掲載した記事です。

【中国生産現場から品質改善・経営革新】は毎週月・水・金曜日に配信している無料メールマガジンです。ご興味がおありの方はこちら↓から配信登録出来ます。
【中国生産現場から品質改善・経営革新】