子夏曰:“博学而笃志(1),切问(2)而近思,仁在其中矣。”
《论语》子张第十九-6
(1)笃志:志,意为“识”,此为强记之义。
(2)切问:问与切身有关的问题。
素読文:
子夏曰わく、博く学びて篤く志し、切に問いて近く思う。仁其中に在り。
解釈:
ひろく学んで見聞をゆたかにし、理想を追求して一心不乱になり、疑問が生じたら切実に師友の教えを求め、すべてを自分の実践上の事として工夫するならば、最高の徳たる仁は自然にその中から発展するであろう。
篤志を「理想を追求し一心不乱」と訳しています。日本語では「困っている人や気の毒な人への思いやり。社会のためになる事業・運動などに熱心で、協力を惜しまないこと。」*という意味です。ただ一心不乱にというだけではなく、世のため人のためという意味が込められている様に思います。
ただ知識としての博学ではなく、理想に燃え、身近な問題として考え、行動する。そういうところに「仁」が生まれると理解しました。
*大辞林(第三版)より