続々・未然防止


 先週は六本木ヒルズの回転ドア事故を例として、ヒヤリハット事象から未然防止をしたいと提案した。

先週の記事「続・未然防止」

ヒヤリハット事象は安全問題だけではない。工程内不良もヒヤリハット事象と考えるべきだ。重要なことは、ヒヤリハット現象を放置することなく報告が上がるようにする。報告内容を検討し、未然防止対策を検討する。

そのため、ヒヤリハット報告には原因を分析し対策を立案するに足る情報が必要だ。5W1Hをもれなく記述することが基本。それに加えて以下のような情報があると良いだろう。

設備:使いにくい。慣れていない。いつもと動作が違った。
方法:慣れていない。やりにくい。
材料:いつもと違った。
人:忘れていた。焦っていた。疲れていた。

4Mで考えて見たが、人為ミスの場合最後の人の情報も重要になるだろう。
例えば「忘れていた」のはなぜか?とさらに原因を深める。手順が複雑、作業習熟度が不足などのより高次の原因が見つかるはずだ。そうすれば、ジグ化、半自動化などにより作業を単純化し、習熟度に関係なく正しい作業が出来る様になる。

このように検討を深めれば、作業員の再教育・再訓練などというあまり実効性を感じられない対策とはならないはずだ。

こちらもご参考に
「未然防止」


このコラムは、2018年2月28日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第634号に掲載した記事です。

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