毎月定期的に開催している「品質道場」で、統計的品質管理もテーマとして取り上げている。そこで分散分析も教えている。随分前になるが、工程改善を指導していた工場で、実験計画法を教えようとしたことがある。分散分析が理解出来れば、その延長で実験計画法も使える様になるはずだと考えた。
しかし日本から赴任しておられた経営幹部から、実験計画法はハードルが高い、と辞退された(苦笑)その時は諦めたが、計算式を埋め込んだワークシートを用意し、実験計画法の意味と使い方を理解してもらえば応用出来るはずだと、チャンスを待っていた。
たまたまQCC活動を指導しているお客様工場で、現状の加工技術を別の技術に置き換えて圧倒的なコストダウンを目指すサークルが出て来た。加工条件を決めるために実験計画法を応用するチャンスが来た。満を持して先週末に半日かけて実験計画法の研修をした。
間接部門を含めて十人前後の中国人幹部に実験計画法を教えた。
本来応用して欲しいサークルのリーダは、全く違うアプローチを考えていた様で、余り熱心に研修を聞いていなかった(苦笑)研修の終盤になって、この研修は自分のためにやってくれたんだと気が付いた様だ(笑)
更に数学とは縁がなさそうな製造部門の女性管理者も非常に興味を持ち、研修後に質問で食いついて来た。数式は理解出来ないが、意味は理解出来た様だ。
途中で気が付いたリーダと、女性管理者の二人が実験計画法を応用して成果を出せば、この会社では普通に実験計画法を使う様になるだろう。今週は全力でフォローする予定だ。
このコラムは、2015年5月18日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第424号に掲載した記事です。
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