子曰:“刚、毅(1)、木(2)、讷(3)近仁。”
《论语》子路第十三-27
(1)毅:果敢:勇敢で決断力がある。
(2)木:质朴:素朴な、質素な
(3)讷:言语迟钝:口数が少ない。
素読文:
子曰わく、剛毅木訥は仁に近し。
解釈:
物事に屈しない、勇敢で決断力がある、飾り気がない、言葉少ない、そういう人が仁に近い。
剛毅が故に憂えず、朴訥としていられる。ということでしょう。
気になるところは『剛毅木訥』が「仁」だとは言っていないところです。「仁に近し」としか言っていない。『剛毅木訥』だけでは足りないのでしょう。
3回にわたって『仁』について考えて見ました。
『孝悌』:親や目上の人に対する思いやり。
『巧言令色』:相手を立てるためというよりは、自己の利益を中心に考える利己心から生まれるモノでしょう。
『仁者不忧』:仁の徳があれば、あれこれ憂えることはない。
この中で『孝悌』は『剛毅木訥』に含まれない様な気がします。
『剛毅木訥』に『孝悌』を加えると『仁』になるのでしょうか。まだまだ道は遠い様です。