先週の雑感に書いた「ローパー」(ローパフォーマンス従業員)に関するコラムに読者様から以下のメッセージをいただいた。
※T.O様のメッセージ
今回の雑感「ローパー」についての貴兄のご意見(特に雇用側の義務・責任 に関するご意見)、“したり”とひざを打ちました。2003年から8年余北京の事務所(中国法人)にて知財のアドバイザー(組織内唯一の日本人でした)をし、中国においては知的レベルの高いはずのスタッフや管理職であっても貴兄ご指摘の様な事態があることがわかっていたからです。
尚、いつも読みはじめるのが、このコラム「雑感」です。今後もこのような話題が提起されることを期待しております。
以前メルマガで、マクレガーのX理論、Y理論をご紹介した。中国はX理論に基づく人材マネジメントが多い様に感じる。
つまり人は本来怠け者であり、仕事は嫌い、自ら進んで創造性を発揮したり、責任を取ったりしない。こういう人たちを管理するためには、飴と鞭の管理が必要。と言うのがX理論によるマネジメントだ。
ダニエル・ピンクのモチベーション2.0と同じレベルだ。
好ましい行動を強化するために報酬を与える。
好ましくない行動を抑制するために罰を与える。
実はこのような人材マネジメントは中国企業だけの特徴ではない。中国の日系企業も同様なマネジメントをしている企業が多く有る。
中国人はまじめに働かないから、金で釣る必要が有る。
中国人に規律を守らせるのは罰金が有効。
このようなことを昔から言われ続けており、盲目的に信じ込んだ経営者がX理論マネジメントをしているのだろう。まぁ、中国人経営者が中国人労働者をこのように見ているのだから、日本人経営者もそれを信じてしまうのかも知れない。
ようは経営者が従業員をX型人間と思えば、従業員はX型人間と見える。X型人間として従業員を扱うから、従業員はX型人間になる。それだけの話だろう。(これをピグマリオン効果と言う)
人の可能性を信じそれを引き出す。これが人材マネジメントの基本だと思う。
このコラムは、2016年4月4日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第470号に掲載した記事に修正・加筆しました。
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