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不以言举人

yuē:“jūnyánrénrénfèiyán。”

《论语》卫灵公第十五-23

素読文:
いわく:“くんげんもっひとあげず。ひともっげんはいせず。”

解釈:
子曰く:“君子は言葉だけで人を抜擢しない。人物が劣っていても、その人の良い言葉を廃したりしない”
口先だけの人はダメだが、職位や官位が低くても良い意見は登用する、そういう人が君子だと孔子は言っています。

矜而不争、群而不党

yuē:“jūnjīn(1)érzhēngqúnérdǎng。”

《论语》卫灵公第十五-22

(1)矜:重々しい、厳粛

素読文:
いわく:“くんきょうにしてあらそわず、ぐんしてとうせず。”

解釈:
子曰く:“君子は厳粛にして他人と争わず、人と交流するが群れない”

君子は和して同ぜず。
君子は周して比せず。
孔子は君子の心得として同様なことを何度も語っています。

名を称せざるを恥じる

yuē:“jūn(1)shì(2)érmíngchēng(3)yān。”

《论语》卫灵公第十五-20

(1)疾:恥じる
(2)没世:死んだ後
(3)不称:自分の名が世間に評判にならない

素読文:
いわく:“くんぼっするまで、しょうせられざるをにくむ。”

解釈:
孔子曰く:“君子は死んだ後に、自分の名が称賛されないのを恐れる。”

君子たるもの仁を尽くし、道を極め徳を積むことが本懐です。名前が称賛されることは、結果であって目的ではありません。

無能を憂い無名を憂えず

yuē:“jūnbìng(1)néngyānbìngrénzhīzhī。”

《论语》卫灵公第十五-19

(1)病:気に病む、心配する。

素読文:
いわく、くんのうきをうれう。ひとおのれらざるをうれえざるなり。

解釈:
君子たるものは自らが無能であることを憂う。しかし人から認めてもらえないことには憂えない。

義・礼・遜・信

yuējūnwéizhì(1)xíngzhīxùn(2)chūzhīxìn(3)chéngzhījūnzāi

《论语》卫灵公第十五章-18

(1)质:本質
(2)孙:謙遜
(3)信:信義

素読文:
いわく:“くんもっしつし、れいもっこれおこない、そんもっこれいだし、しんもっこれす。くんなるかな。”

解釈:
子曰く:“道義をもって本質とし、礼儀に従って行動し、謙虚に発言し、信義を以て成し遂げる。これでこそ君子と言える。”

邦に道なければ…

yuē:“zhízāishǐ(1)bāngyǒudàoshǐ(2)bāngdàoshǐjūnzāi(3)bāngyǒudàoshì(4)bāngdàojuǎnér怀huáizhī(5)。”

《论语》卫灵公第十五-7

(1)史鱼:衛の大夫。名はしゅうあざなは子魚
(2)如矢:矢のようにまっすぐな性格。
(3)蘧伯玉:衛の大夫。姓はきょ。名はえん。伯玉はあざな
(4)仕:士官する。
(5)卷而怀之:才能を隠し世に出ない。

素読文:
いわく、ちょくなるかなぎょくにみちればのごとく、くにみちきものごとし。くんなるかなきょはくぎょくくにみちればすなわつかえ、くにみちければすなわきてこれふところにすべし。

解釈:
孔子曰く:“史魚は真っ直ぐな性格だ。世間に道が有っても無くても矢のように真っ直ぐでいられる。蘧伯玉は君子だ。世間に道があれば世に出て士官する。世間に道がなければ才能を隠し世に出ない。”
ここでいう「道」は道路ではなく道徳とか道理のことと理解しました。
しかし邦に道無くば、出て世を正すのが本物の君子ではないでしょうか。

百姓を安ず

wènjūnyuē:“xiūjìng。” yuē:“ér?” yuē:“xiūānrén(1)。” yuē:“ér?” yuē:“xiūānbǎixìng(2)xiūānbǎixìngyáo(3)shùn(4)yóubìngzhū?”

《论语》宪问篇第十四-42

(1)安人:上層の人を安心させる。
(2)安百姓:庶民を安心させる。
(3)尧:中得五帝时代(紀元前3077年〜紀元前2029年)第四代皇帝。
(4)舜:中得五帝时代第五代皇帝。

素読文:
子路しろくんう。 いわく:“おのれおさめてもっけいす。” いわく:“かくのごときのみか。” いわく:“おのれおさめてもっひとやすんず。” いわく:“かくのごときのみか。” いわく:“おのれおさめてもっひゃくせいやすんず。おのれおさめてもっひゃくせいやすんずるは、堯舜ぎょうしゅんそれなおこれめり。”

解釈:
子路が君子の道をたずねた。
孔子曰く:“慎みをもって修養することだ”
子路問う:“それだけでしょうか”
孔子曰く:“己を修養して人を安んずることだ”
子路問う:“それだけでしょうか”
孔子曰く:“己を修養して天下の民を安んずることだ。天下万民を安んずるのは、堯や舜のような聖天子も心をなやまされたのだ”

堯や舜の時代はどうだったのかわかりませんが、己を脩めた人も立場が変わると民を安んじるよりは、己を安んじることに熱心になるようです。

言の行いにすぐるを恥ず

yuējūnchǐyánérguòxíng

《论语》宪问第十四-27

素読文:
いわく:“げんおこないにぐるをず。”

解釈:
子曰く:“君子は口ばかりで行動しないのを恥ず。”
孔子は為政-13xiānxíngyánérhòucóngzhī行動が先で言葉は後だ、と言ってます。行動が言葉以下であれば、何をか言わんやです。

文猶質、質猶文

chéng(1)yuē:“jūnzhìérwénwéi?”
gòngyuē:“(2)zhīshuōjūnshé(3)wényóuzhìzhìyóuwénbàozhīkuò(4)yóuquǎnyángzhīkuò。”

《论语》颜渊第十二-8

(1)棘子成:衛国の大夫
(2) 夫子:大夫以上の人に対する尊称
(3)驷不及舌:一度口に出したことは取り返しがつかない。舌から出た言葉は驷(四頭立ての馬車)でも追いつかない。
(4)鞟:鞣し革

素読文:
きょくせいいわく、くんしつのみ。なんぶんもっさんと。こういわく、しいかな、ふうくんくや。したおよばず。ぶんしつのごとく、しつぶんのごときなり。ひょうかく犬羊けんようかくのごとし。

解釈:
衛国の大夫・棘子成曰く「君子として重要なのは内面的な質である。外面的な見かけや作法は重要ではない」
これを聞いた子貢は「残念ながら、あなたの意見には同意しかねる。内面は外見に表われ、外見は内面に影響する。虎や豹の毛皮も鞣してしまえば犬や羊の毛皮と同じになってしまう」と諫めた。
礼儀作法の「型」を極めれば、その人の内面が磨かれる。武道の「型」を極めれば何事も恐れぬ胆力を得る。
逆も然り。

その政を謀らず

yuē:“zàiwèimóuzhèng。”zēngyuē:“jūnchūwèi。”

《论语》宪问第十四-26

素読文:
いわく:“くらいらざれば、まつりごとはからず。”
そういわく:“くんおもうことくらいよりでず。”

解釈:
子曰く:“その地位にないものは、その職務について口を出すべきではない。”
曾子曰く:“君子は自らの本分を超えたことを考えない。”

仕事上の処世術では「自分の職位より一つ二つ上の立場から考えて行動せよ」と言います。しかしこれは自分より上位職の行動に口を挟むということではありません。