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従心を目指して

yuē:“shíyòuérzhìxuésānshíérshíérhuòshíérzhītiānmìngliùshíérěrshùnshíércóngxīnsuǒ(1)(2)。”

《论语》为政第二-4

(1)踰:踏み外す。
(2)矩:道理、規範

素読文:
いわく、われじゅうゆうにしてがくこころざす。三十さんじゅうにしてつ。じゅうにしてまどわず。じゅうにして天命てんめいる。六十ろくじゅうにしてみみしたがう。七十しちじゅうにしてこころほっするところしたがいて、のりえず。

解釈:
孔子曰く:“我は15歳で学問に志した。30歳で自分の立ち位置を定めた。40歳で進む道に惑いはなくなった。50歳で天命を知ることができた。60歳で人から言われたことに反駁することは無くなった。70歳にして思い通りに行動しても世のことわりに反することは無くなった。

論語の中でも日本人にもポピュラーな一節だと思います。
日本では6歳で小学校に上がりますが、15歳で学問に志すと言っています。中国古代では15歳で『小学』に入り18歳で『大学』に入るとあります。「十有五にして学に志す」と言うのは高校生レベルの「学」のようです。

論語のこの節が元になり、節目の年齢に名前がついています。
がく(15歳)、りつ(30歳)、わく(40歳)、めい(50歳)、じゅん(60歳)、じゅうしん(70歳)

残念ながら80歳以上には名前がありません。孔子が生きていた頃には80歳まで生きる人は居なかったのでしょう。

中国戦闘機、航空ショーで墜落 1人不明の可能性

 中国陝西省で14日、航空ショーに参加していた戦闘機が墜落した。墜落したのは国産戦闘機JH―7「飛豹」との情報もある。乗組員の1人は墜落直前に脱出したが、もう1人別の乗組員がいた可能性があり、安否を確認している。観客らにけがはなかった。

 航空ショーの主催者側によると、事故機はもともとデモ飛行に参加する予定はなかったが、要請を受けた飛行試験研究院がショーの時間に合わせて戦闘機を派遣。帰還する途中に墜落した。

(asahi.conより)

 地元のタブロイド紙『東莞時報』でもこの事故を一面トップで報道している。しかしネット上の電子版は、詳細記事が削除されていた。

中国中央電子台の中継が入っていたようで、克明な写真入で報道されている。
13日から16日まで開催されている中国国際通用航空大会にて、中国国産戦闘機・飛豹(FBC-1)が、デモ飛行中に観客の目の前で墜落した。

高度500mで飛行中に突然降下しそのまま地面に激突したようだ。

この戦闘機には2名乗務できるようになっており、一名は墜落直前に脱出した。墜落した現場はトウモロコシ畑で、地盤が弱く重機が入れられずに、人海戦術で残り一名の捜索をしているようだ。
飛豹に装備されている脱出装置は、理論上高度0mでもパイロットを無事に、機外に打ち出すことができるとしている。

墜落の瞬間の写真を見ると、農家と思われる家屋のすぐ裏手で火炎と煙が上がっている。航空ショーの観客席からわずか2kmの距離だ。
地上の人間には怪我はなかったと報道されているが、近所の農家は墜落機の破片が飛び込むなど被害があったと思われる。

軍事専門家によると、エンジンは実績があるので制御システムの故障の可能性があるとか。ネット上の記事によると、墜落した機は何度も実験飛行を繰り返しており、金属疲労したのではないかという意見もあった。

気になるのは、2009年にロシアとの合同演習中に飛豹が墜落していることだ。この時も低空飛行だった。
当時発表された事故原因は、パイロットの操縦ミスとなっている。『両人配合不当、操作疏忽』となにやら人為ミスの不具合解析書の定番の様な表現だ。

いずれにせよ、真相は赤いカーテンの向こうかもしれないが、直感的には整備不良による事故だったのではないかと思う。根拠はないが、身の回りで発生している事故を見ると、整備不良に起因していると思える事故が頻発している。


このコラムは、2011年10月17日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第227号に掲載した記事です。

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社内研修

 私の本来の仕事は、現場の改善だ。現場の改善を通してお客様の生産性、品質を上させ、業績に貢献する。そしてその活動を通してお客様の改善リーダを育成する。
そういう仕事を中心としているが、研修室での社内研修もしばしばお手伝いすることがある。現場での経験はできないが、演習を疑似体験とすることにより、知識だけではなく、能力が付くように工夫している。

そういう仕事を通して、お客様の教育担当者と話し合うことがある。

あるお客様では、社外講師による研修テーマを、受講生のアンケートで決めているた。これには非常に驚いた。確かに、受講生に興味があることを教えれば、効果は高いだろう。
しかし経営者が、どういうことを勉強して欲しいと願っているかが、優先するはずだ。研修を通して、経営者が必要と考えている知識・能力を従業員が得る。その結果従業員の行動が変わり、業績に貢献できるようになる。

社内研修をすることが目的ではない。
社内研修は手段であり、目的は業績への貢献だ。

研修の効果を直接業績数字で評価することは、困難だ。
往々にして、研修の目標を、年間○回開催、研修参加率○○%以上などと置いてしまう。要は研修が○○人・回以上行われた、ということが目的となってしまっている。ここが間違いのスタートではないかと考える。

こういう目標を持つと、研修参加者をたくさん詰め込むことになる。
○○人・回という目標に対し、コストパフォーマンスを高めたいという意向だ。
演習を中心とした研修では、参加人数が多すぎると教育効果は落ちる。

業績に無関係の目標を置いているから、売り上げが落ちたら研修を取り止める。生産が忙しい時にも研修を取り止めることになる。売り上げが落ちて、定常業務が暇になっている時などは絶好の研修チャンスのはずだ。

直接業績数字に結びつかなくとも、研修の効果を測定する方法はあるはずだ。
例えば研修後に、どんな行動が取れるようになったか観察すればよい。
研修の結果期待すべき行動があるはずだ。その行動が開発もしくは強化されるように、研修を設計する。そして研修後行動が強化されていることを、フォロー観察する。

ものすごく大変な作業に思われるだろうが、それが本来の仕事のはずだ。
能力は一人ひとり違う。研修の効果も一人ひとり違う。それをきちんと計測しなければ、研修の効果は分からないはずだ。

研修テーマを受講生のアンケートで決めてしまうのではなく、必要な研修テーマを決め、研修内容を設計し、効果測定・フォローの方法を考える。こういうことを一緒にお手伝いさせていただくのが、我々の仕事だと考えている。


このコラムは、2011年10月17日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第227号に掲載した記事です。

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見えないものに対する感度

 先週のコマツの保守サービス事例「アフターサービスを競争原理に」に対し、読者様からメッセージをいただいた。

※T様のメッセージ
 Z様のおっしゃる、「物のコピーは簡単、サービスのコピーは簡単にできない」、全く同感です。見える物に対して、中国人は敏感ですが、見えない物に対しては、概して非常に鈍感であると思います。

コマツの、保守サービスの事例に対していただいたZ様のメッセージに更にメッセージをいただいた。

モノのコピーは大変得意な中国だが、サービスに関しては上手く真似ができない。保守サービスに関しては、ニュースからに書いたように、サービス以前の問題かもしれない。

レストランなどのサービス産業でも、これでよく客が我慢するなぁと感心する。料理や、店構え、内装には敏感でも、ウェイトレスのサービスには鈍感だ。

サービスだけの問題ではない。
海賊版のDVDやCDを販売している店では、最新映画のDVDが15元、古いCDアルバムが25元ということがざらにある。
なぜならCDは2枚組みだからだ。コンピュータソフトなどは、たいていはCD一枚なので、8元だ。

目に見えるハードで値段が決まる。
目に見えないソフトには価値が置かれていない。

中国という国は、経済成長に伴い、インフラなどのハードウェアは急速に充実してきた。しかし、国民のソフトウェアはまだ発展途上だ。

元々儲かることに敏感な、人たちだ。ひとたびソフトウェアが儲かると分かれば、急速にキャッチアップしてくると期待しているのだが。


このコラムは、2011年10月24日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第228号に掲載した記事です。

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力士諸君、自粛生活を…相撲協会が「心得17カ条」

 「門限を厳守すること」「外出は師匠の了解を得ること」――。日本相撲協会は9日、春場所の中止に関連して、50ある相撲部屋に、こんな内容の「自粛・奨励17カ条の心得」を通達した。日常生活の指針のほか、ボランティア活動の奨励なども盛り込んでいる。

 心得では、八百長問題の反省から様々な面で、力士に「自粛」を半ば命じている。「各部屋で門限を定め、門限を厳守するように徹底する」「町なかで声をかけられたときは、気さくに応え、あいさつする」など。稽古は「各部屋にて行う」として事実上、旅行や遠出を禁じ、部屋や病院、協会以外への外出は師匠の了解を得るとしている。

 一方で、「老人ホームや施設の慰問は、部屋単位の少人数で積極的に行う」として、ボランティア活動であれば遠出を認めている。

(asashi.comより)

 度重なる不祥事や疑惑のため、相撲協会が力士に対し自粛を求め、自粛の心得を通達したというニュースを見て、「なんだかなぁ」というのが正直な感想だ。

今回の心得17か条は、不祥事に対する自粛のための心得だ。では力士としての心得というのはあるのだろうか?

失望とか怒りというのは、合意されていない期待が満足されなかった時に発生する感情だ。
日本の国技である相撲の力士は、強いばかりでなく日本的道徳を重んじる人格者である。というのが国民大方の期待だろう。この期待が力士側にも合意されているのだろうか?

典型的な例を挙げるとすれば、外国人力士にも「日本的礼儀作法」を期待するのが日本国民であろう。是非はあるだろうが、日本の国技である以上、その期待を持つのは当然であり、その期待に応えてこそ相撲力士といえるだろう。

ファンの期待に応える基準が、「心得」だ。
挨拶をする、門限を守る、と言うあまりにも初歩的な要求も、それが双方で合意されていないのだとすれば、明文化する必要があるだろう。相撲業界も国際化が進んでおり、異文化で成長した力士もいる。日本人の中でも、年代によって多様化が進んでいる。そういう意味で、「自粛心得」ではなく本来の「力士心得」が必要なのかもしれない。

私達のように中国でモノ造りをするということは、中国と言う多様性社会の中に日本的経営と言う異文化を持ち込むことだ。そのためには「心得」を明確にし合意をしておかねばならない。

元来日本では、言われなくても心得ているのが「心得」だったはずだ。そのように、家庭・学校で躾を受けてきた。しかし日本の中でも「心得」と言う基準を明確にする努力が必要となってきているような気がする。

◇自粛・奨励17カ条の心得◇

  1. 自粛の意味を込めて、当分の間(協会が了承するまで)、稽古は東京の各部屋で行う(出稽古は問題ありません)
  2. 当面の間(協会が承認するまで)、巡業は自粛する
  3. 老人ホームや施設への慰問は、部屋単位の少人数で積極的に行う(その際、広報部に届け出を提出する)
  4. 社会貢献活動、ボランティア活動は積極的に行う
  5. 講演依頼については、自粛中であることを自覚して選択する。ボランティアの性格(幼稚園、小・中学校などの教育機関や施設など)があるものは積極的に行う
  6. 「協会員のあり方(日本相撲協会発行)」を再読する
  7. 冠婚葬祭は各自判断で出席する
  8. 各部屋主催のパーティー、激励会、講演会等は自粛する
  9. 特別調査委員会の調査には、積極的に協力する
  10. 「摂生」(健康に注意しながら規則正しい生活をすること)と「節制」(度を超さないよう欲を抑えて控えめにすること)を心掛ける
  11. 「我々(われわれ)は今こそ襟をただして、自分たちのあるべき姿をしっかりと見定め、新しい時代に向かって新しい道を進んでいかなければいけない」ということを自覚する
  12. 各部屋で門限を定め、門限を厳守するように徹底する
  13. 各部屋、自宅、病院・治療院、日本相撲協会以外へ外出する際は、すべて部屋の師匠に了解を得る
  14. 「常に人に見られている。注目されている」という認識を忘れず、責任を持った行動を心掛ける
  15. 相撲を志した初心に帰って、日々努力しよう
  16. 近所に限らず、町なかで声を掛けられたときは、気さくに応え、挨拶(あいさつ)する
  17. 誠実な心を持って、規律ある行動を取ること

  18. このコラムは、2011年2月14日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第192号に掲載した記事です。

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曲則全

『曲則全,枉則直,窪則盈,敝則新,少則得,多則惑』

老子の《道徳経》に出て来る一節だ。

読み下し文に直すと「きょくなればすなわまったし、がればすなわなおし、くぼめばすなわち、やぶるればすなわち新たなり。少なければすなわち得られ、多なればすなわち惑う」となる。

曲がった木は役に立たず切られることなく命を全うする。
身をかがめていれば真っ直ぐに伸びることができる。
窪地のように凹んだ所には水が満ちる。
ボロボロになれば新しくできる。
持っているモノが少なければ得るものがある。
持ってるモノが多ければ惑う。

逆説的な言い方だが、これが世の中の真理ではないだろうか?

謙虚にしていれば上から重用される。
何も知らなければ素直に学ぶことができる。
捨てることで新たなモノが手に入る。
手が空いていればチャンスを掴める。
たくさん仕事があっても力が分散し成果が上がらない。

仕事がない時にボヤいていないで、次の仕込みをする。暇な時こそ飛躍のチャンスだ。
私の友人は金融危機の時に徹底的に改善活動をした。例えば現場のレイアウトを変えて二機あったエレベータを一機で賄えるようにすることで、エレベータの保守点検費用を半減する。このような改善活動の積み重ねで年間300万元の間接費用が節約ができ、筋肉質の経営体質になった。


このコラムは、2018年4月13日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第653号に掲載した記事です。

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徳を持って導き、礼を持って斉うる

yuē:“dǎozhīzhèngzhīxíng(1)mínmiǎnérchǐdǎozhīzhīyǒuchǐqiě”。

《论语》为政第二-3

(1)格:きたると読む時は「なついて来る」と訳す。ただしと読む時は「正しくなる」と訳す。いたると読む時は「善に至る」と訳す。

素読文:
いわく:“これみちびくにまつりごともってし、これととのうるにけいもってすれば、たみまぬかれてはじし。これみちびくにとくもってし、これととのうるにれいもってすれば、はじりてかつただし。”

解釈:
孔子曰く:“法律だけで民を導き、刑罰で秩序を維持しようとすると、民は法の網目を避けそれを恥じることもない。徳を持って民を導き、礼によって秩序を整えれば、民は恥を知り正しい行いをする。”

世界中が孔子の教えを守れば私たちの世界は平和で豊かになるはずです。
残念ながら、指導者に徳も礼もない国があり、争いごとが絶えません。

中国自動車メーカー、ボルボ買収か 

 【ロンドン=尾形聡彦】英紙タイムズ(電子版)は10日、米自動車大手フォード・モーター傘下のスウェーデンの高級車ブランド「ボルボ」が、中国の大手自動車メーカーの長安汽車(本社・重慶市)に売却される可能性があると報じた。実現すれば、中国メーカーが、高級車市場に大きな足がかりを得ることになりそうだ。

 報道によると、フォードと長安の幹部の間で先月、売却交渉が行われたという。両社は中国で合弁事業を行うなどもともと関係が深いという。経営難に陥っている米フォードは、米政府に資金支援を要請する一方、傘下のボルボ売却を検討していることを明らかにしていた。

(asahi.comより)

衝撃のニュースだ。
以前聯想(レノボ)がIBMのPC部門を買収した時より驚きだ。この時は中国は既にPC生産の世界拠点として機能しており、周辺産業を含めて成熟していた。中国企業がIBMのブランドを買ったということで衝撃はあったが、モノ造りの面では既に中国企業も十分PCの世界的メーカになる力を持っていた。

しかし今回は自動車メーカである。
自動車メーカを支える部品メーカを含めて、中国自動車メーカの実力はまだ2歩、3歩遅れていると感じている。人の命を乗せて走る自動車に不良があってはならない。品質面でまだ中国の自動車メーカが世界に製品を輸出するのは早いだろうと思っていた。

クライスラーとの提携解消で奇瑞汽車は政府から1350億円の資金援助を取り付けたという報道もある。この資金で奇瑞汽車は米国市場への進出を独自に狙うことになるのだろう。

米国自動車産業の落ち込みが中国自動車メーカの成長を助けた形になっている。自動車産業の世界勢力に中国企業が割って入ってくるのはそうは遠い先ではなさそうだ。


このコラムは、2007年12月15日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第70号に掲載した記事です。

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日本総研、生産改善技術で17社と交流組織

 日本総合研究所はグンゼや自動車部品製造の住野工業(広島市)、ブラザー精密工業(愛知県知立市)など17社と生産改善の技術交流組織「TOCユーザー会」を立ち上げた。相互に工場見学や改善事例を紹介し、生産性向上につなげる。

 日本総研が生産工程の最適化などの改善技術を指導しているメーカーが参加する。グンゼの宮津工場(京都府宮津市)や住野工業の本社工場など参加企業の36工場では、生産納期の短縮や仕掛かり在庫削
工場との価格競争で毎年コスト削減を求められるなか、生産性向上が続かなかったり、改善活動が停滞するといった課題も抱えていた。

(NIKKEI.NETより)

「TOC」というのはゴールドラットが「ザ・ゴール」で書いた制約理論の事だ。Theory of Constraintsを略してTOCといっている。

企業活動の全工程の中でボトルネックとなっている工程を制約条件として定義する。この制約条件が企業の利益を増やす鍵となる。TOCでは制約条件のスループットを上げる事により生産性を改善しようという考え方である。

非制約工程を制約工程に従属させる、すなわち制約工程の能力以上には生産投入しない。制約工程に着目してバッファを持つと言う考え方である。在庫ゼロ、リードタイム半減を狙う。

更に異業種間の交流が改善を加速するだろう。昔からある「NPS研究会」とは手法が違うが、同じ発想である。

TOCの詳細に関しては「在庫ゼロリードタイム半減TOCプロジェクト」という書籍にTOCを導入した3社の事例が紹介されている。こちらを参照されると良いだろう。

TOCやNPSに限らず異業種間で改善の切磋琢磨をすると言うのは大きな効果が期待できる。中国でもこういう活動を広めてゆきたいと考えている。


このコラムは、2008年12月1日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第66号に掲載した記事です。

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失敗学

 今週の《ニュースから》「大阪市の電車型おもちゃに不具合 電池が60度まで過熱」では他社の失敗事例を自社の失敗未然防止に役立てようという趣旨で書いた。

たまたま先週は「失敗の予防学」という本を読んでいた。
著者の中尾政之氏は元々エンジニアだった人で、今は東大工学部の教授である。

失敗から予防保全につなげないと、毎回同じような失敗ばかりしていることになる。良く失敗は授業料だと思えば良いというが、授業料だけ払っていてはいけない。今回のように他人が支払った授業料で予防保全ができれば大変お得である。

同じ現象を見てもそこから改善のヒントや、そこにある失敗のリスクを見分ける事が出来る人と、できない人がある。この能力は天性の能力ではなく、訓練で身につく能力だと思っている。
書物からも勉強できるがこの手の能力は実践訓練が一番身につきやすい。


このコラムは、2008年8月25日に配信したメールマガジン【中国生産現場から品質改善・経営革新】第48号に掲載した記事です。

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